ESで自覚している性格は何て答える?【人事経験者が解説します】
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「自覚している性格」についての質問は、エントリーシート(ES)や面接において一般的になりつつあります。
なぜなら、企業は応募者が自己理解を持ち、自分の性格や特性を認識し、それを職務にどのように適用できるかを理解していることを望むからです。
今回の記事では、「自覚している性格」に関する質問にどのように対応すべきか、そしてESと面接で印象付けるポイントを探求します。
自己理解を深め、採用プロセスで自信を持ってアピールできるように準備しましょう。
私自身が面接官を10年以上担当してきたからこそ、伝えたい面接対策を交えて解説します。
ESで「自覚している性格」を質問する意図
エントリーシート(ES)や面接において、自覚している性格に関する質問がなされることがあります。
企業や採用担当者は、この質問を通じて何を知りたいのでしょうか?
答えは、以下の3つを知りたいのです。
- 応募者の自己認識
- 自己理解
- および職務適性
を評価しようとします。
以下に、質問の意図を具体的に見てみましょう。
自己理解への評価
まず第一に、自己理解の度合いを評価します。
応募者が自分自身をどれだけよく理解しているかは、将来の成功に大きな影響を与える要因です。
企業は、自己認識が高い人材を求めており、その証拠として自己認識を評価するのです。
なぜそう言えるのか?
単純に以下のようなシーンを思い浮かべてみましょう。
「そんなつもりはない」「自分はダメかもしれない」「自信がない」
などと口にするシーンが少ない人を採用したいものです。
一例では、言い訳をする、ネガティブ思考があっても、どう対処しているのかどうかを見ています。
適性の確認
自覚している性格特性は、応募者がポジションや企業文化にどの程度適合しているかを判断するのに役立ちます。
特定の職種や環境では、特定の性格特性が求められることがあります。
この質問を通じて、適性を確認し、最適な候補者を見つける助けとします。
コミュニケーションスキルの確認
自己認識を持つことは、効果的なコミュニケーションスキルの一部と考えられています。
自分の性格やコミュニケーションスタイルを理解していれば、他人との円滑なコミュニケーションにつなげることが可能になります。
円滑なコミュニケーションスキルは、職場での協力と効率的なチームワークの促進に役立ちます。
したがって、自覚している性格に関する質問は、応募者の自己認識と職務適性を評価し、採用決定に重要な要素となります。
自覚している性格を答える構成
自己理解を示すために、自覚している性格について的確に答えることは重要です。
以下は、その構成のガイドラインです。
性格の要約
最初に、自分の性格を簡潔に要約しましょう。
これは自己理解を示す出発点です。
たとえば、「私は楽観的で協力的な性格です。」
具体的な特徴
次に、具体的な性格特性や傾向について詳細に説明しましょう。
これは、抽象的な表現ではなく、具体的な事例を挙げることが求められます。
たとえば、「私は新しいチームメンバーが参加すると、積極的にコミュニケーションを取り、チームの結束を高める傾向があります。」
関連する経験
あなたの性格がどのように現れるかについて、過去の経験や状況を説明しましょう。
具体的なエピソードを共有することで、自己理解の根拠を提供します。
たとえば、「最近、プロジェクトの締切が迫っていましたが、私の楽観的な性格はチームにポジティブなエネルギーをもたらし、成功に導きました。」
成長と対処
最後に、自分の強みと弱みを指摘し、弱みに対処するための取り組みや成長について触れましょう。
自己理解は、成長への道を示すものであるべきです。
たとえば、「私の協力的な性格は、他人のニーズに対応するのに役立ちますが、時には自分の意見を主張することに課題を感じることがあります。」
とネガティブな部分を挙げます。
「最近、自分の意見を表すスキルを向上させるためにコミュニケーショントレーニングに参加しました。」
実際の体験を語ります。
これらの要素を組み合わせて、自覚している性格に関する説得力のある回答を構築しましょう。
自覚している性格を答える時の注意点
自己認識に基づく回答を提供する際には、以下の注意点を考慮しましょう。
ポジティブなアプローチ
弱点や課題にも言及しながら、回答をポジティブなものにしましょう。
自己評価に対するポジティブな態度は、好印象を与えます。
根拠と具体例
主張をサポートするために、具体的な経験や事例を挙げることが重要です。
ただ言葉で性格特性を述べるのでは伝わりにくいのです。
過去の出来事や状況を通じて、その性格特性を具体的に示しましょう。
体験を語るこにより、説得力のある回答となります。
適切なコンテキスト
性格特性が特定の状況や職務にどのように関連しているかを説明しましょう。
募するポジションや企業文化に合致する性格特性を強調します。
さらに、その重要性を強調します。
たとえば、コミュニケーションスキルが特に重要な場合に、自分のコミュニケーションスタイルを強調できます。
誠実さ
自己評価を誇張しないようにしましょう。
自分の性格について正直で誠実な回答を提供することが信頼性を高めます。
自分の成長と向上に対する誠実な取り組みも強調しましょう。
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一貫性
ESと面接で提供する情報は一貫性があることが重要です。
異なる場面で矛盾しないよう、一貫性を保ちましょう。
ストーリーテリング
性格特性に関するエピソードやストーリーを交えて説明することで、説得力を高めましょう。
- 具体的な状況
- 具体的な行動
上記を共有することで、性格特性を生き生きとしたものとして示せます。
これらの注意点に留意しつつ、自覚している性格に関する質問に対する誠実で具体的な回答を提供しましょう。
結果的に、あなたの職務適性や企業への適合性を示す貴重な機会となります。
自覚している性格への回答例
以下は、自己理解を示すための回答例です。
このような回答を参考にして、あなた自身の性格についての説明を構築するのに役立ててください。
協力的な性格
私は社交的で、チームでの協力が得意です。
以前のプロジェクトでは、新しいチームメンバーが参加すると、積極的にコミュニケーションを取り、チームの協力を促進しました。
協力的な性格は、プロジェクトの成功に貢献し、チームメンバー間の信頼を築くのに役立ちました。
忍耐強い性格
私は忍耐力があり、プロジェクトの長期的な目標を達成するためにコツコツと努力します。
昨年のプロジェクトでは、厳しい状況に直面しましたが、忍耐強い性格を活かして問題を解決し、プロジェクトを成功に導きました。
これらの回答例は、自己理解を示し、具体的な性格特性やそれがどのように活かされたかを示す良い出発点です。
自分の性格に合わせた回答を考え、説得力を持たせましょう。
ESと面接で印象付けるポイント
ESと面接で自覚している性格に関する質問に対する回答を提供する際に、以下のポイントを心に留めてください。
一貫性
提供する情報は一貫性があることが重要です。
ESと面接で異なる情報を提供しないようにしましょう。
ストーリーテリング
できるだけストーリーを交えて説明しましょう。
具体的な経験や事例を共有することで、性格特性を生き生きとさせ、印象付けやすくなります。
企業への適合性
応募する企業やポジションに関連する性格特性やスキルを強調しましょう。
企業の文化や価値観に合致することを示すと、好印象を与えます。
誠実さ
誠実な回答を提供しましょう。
自分の性格について正直で誠実な言葉を選びましょう。
最後に、笑顔で生き生きと話すことを意識しましょう。
必死に作った偽りの物語を語っても、どこかで怯えていてはすぐに嘘だとバレます。
本当の経験であり、心からその体験で感動したことを語ることが大切です。